今年も南青山マンダラに大勢のお客さんと集まって
賑やかなプログラムで過ごす一晩。
メインのAndré Campraアンドレ・カンプラ作曲
L'Euope Galante優雅なヨーロッパよりItalieイタリアの他も
実はair sérieux真面目な歌が多かった今回、
かなり音楽的に充実した内容ではあったんじゃないかな。
ライブセットはこんな感じ:

来年もまた、南青山で会いましょう!!

この秋口、「まちがいの喜劇」の音楽をやっていて
最近ヴィオールのレパートリーを演奏していないことに気がついた。
というわけで、先日カーサクラシカから打診があった時に
ヴィオール曲を中心にしたプログラムを考えたわけだが、
ヴィオールのソロを弾いたのは、飲み会ライブ、音×香を除けば
去年の1月のイタリア音楽以来、デュオでも去年の4月以来、
看板商品のMarin Maraisにいたっては実に一昨年の正月以来。
パリにいた時代から、これもまた久しぶりの中村恵美さんの通奏低音、
フランスのエールの名手・村上くんの歌とのプログラムで、
やっぱりヴィオールの曲を弾かないと勿体ないな、と思った一晩。
今晩のセットリストは↓
そして月末水曜日は毎月恒例のフランス音楽アトリエ、
今月はそれに加え、珍しく週末にライブということで
いろんなことが立て込む今月後半。

毎日、楽譜を読む量が多いなと思う日々、
そんな中での今日の作業は
自転車2台分のチェーン清掃・注油と点検。
クロスバイクも、そろそろタイヤ交換の時期だな。
今晩の舞台はルイ14世晩年のフランスは赤坂。

ソプラノの坂本さんは
今回はじめて一緒の演奏。
さすがだね、と思わせる、圧倒的な表現力だったね。
このシリーズで初の、ボリュームのあるカンタータ2曲というのも
坂本さんならではの構成。
この時代の音楽にしては珍しく、フルートが大活躍だった。
今日のライブセット:
(Marin Maraisの曲は全て1692年のtrioの曲集より)
Marin Marais, Prélude C-ut majeur
Thomas Louis Bourgeois, cantate Les Sirènes
Marin Marais, plainte / petite passacaille
--- entr'acte ---
Michel de la Barre, Chaconne pour la flûte traversière
Louis Nicolas Clérambault, cantate L'ils de Délos
Louis de Caix d'Herverois, Rossignol
Marin Marais, Rigaudon
Chiaki Sakamoto 坂本知亜紀(dessus ソプラノ)
Tomoko Nakama 仲間知子(flûte allemande フルート)
Mariko Abe-Nakayama 阿部まりこ(violon ヴァイオリン)
Masakuni Sato 佐藤理州(clavecin クラヴサン)
Shin Nakayama 中山真一(basse de viole バス・ド・ヴィオール)
この一ヶ月、毎日ずっと同じ仲間と仕事をして、
きょうはシェイクスピア作「まちがいの喜劇」公演も半ば。
連日多くのお客さんに囲まれて、笑いに包まれた舞台が続いて・・・
オペラのレチタティーヴォの原型とも言える作業を
稽古の中で実践できたのは、ほんとうに良い経験だった。
ほんとうは古楽の通奏低音を弾く人には、
みんなに体験してほしいところだけどね、
残念ながら、古い音楽を「作る」作業に関心を持つ人は
日本の古楽の世界には少ないらしい。
ともあれ、エリザベス朝の音楽の選曲については、
あしたの昼公演の後でのスタッフによるアフタートークで
秘密を解き明かす予定。
さあ、あと二日、3公演!
音楽的に、見ないと損だと思うよ!!
Kawai Projectのシェイクスピア「まちがいの喜劇」
昨日の稽古休みの間に大道具が稽古場に入って
いよいよ舞台の雰囲気が出てきた。
ここまで、即興のほかに、Mancester Lyra Viol bookとか
Captain Tobias HumeのThe First Part of Ayres ...などから
いろんな曲を試してきたけど、少し前から、そろそろ
役者さんとの絡みや話の進み具合に合わせて、
選ぶ曲とか即興の方向性が出てきた感じ。
最初の予想以上に、実際には
17世紀の音楽に即したやり方になりそう。


夏の東京オペラシティ、コンサートのための空間が主なだけに、
最近の熱帯のような気候の東京にあって、ひときわ快適な空気。
そんな昼間のランチタイムコンサート、
昨日の音楽打ち合わせに続いて、
河合祥一郎さんとタッグを組んで出演。
ライブセットは、
An Humorous Pavan (Tobias Hume)
Whoope, doe me no harme (Manchester Lyra-viol book)
Monsieur Almain (Manchester Lyra-viol book)
Prelude (Jean Lacquemant dit Sieur DuBuisson, Manuscrit de Cracovie p.60v)
Courante (Jean Lacquemant, Manuscrit de Cracovie p.45v)
The Old Humor (Tobias Hume)
それに加えて、河合さんのお話と朗読。
最後の部分はこんな感じ:
そして、その両方を同時に聞く会。
目白の湧き水の地に建つ古民家スペース『ゆうど』にて、
香道家のmadokaさん、オランダはDen Haag在住の須藤岳史くんと
3人での音×香パフォーマンスは、昼・夜それぞれに感覚の奥底に響きあって
予想以上に豊かな空間を創りだしたようだ。
今回は、パフォーマンス中の写真も、録音も、録画もなし。
なにしろ香りは記録することができないし、
たとえ記録したところで、その場にいた一人一人の印象を
記録として残すことは決してできない。
それぞれの心に残った残像が、何かのきっかけで記憶の中に蘇ることがあれば、
それが今回のパフォーマンスの記録。
その場に居合わせた人のみが共有できる、究極のライブパフォーマンス
本当の意味での、ライブパフォーマンスの原点に回帰retourした目白の午後。
終演後の聞香会での白檀と伽羅の香りもまた然り。
セットリストは以下の通り
第一部:インプロヴィゼーション
第二部:
Le retour (sieur de Sainte-Colombe)
Sarabande (Marin Marais, I-2-4),
Rondeau le Troilleur (Marin Marais, V-82)
Chaconne (Marin Marais, V-83),
le Dialogue (Marin Marais, V-91)

これまで、ずいぶん前にドライブや仕事の中継点で立ち寄る程度だったけど、
市内にゆっくり滞在するのは本当に初めて。
会場のティールームは、JRの宇都宮駅からはちょっと離れた、二荒山神社の程近く。
ちょうど神社の祭礼の日だったということで、
開演の直前にティールームの前をお神輿が通るというおまけ付き(^o^)
満員のお客さんとゆっくりと過ごす音楽の午後を過ごしてきた。